2014年08月16日
ちっぽけステイタス

靴ビショビショやぁ(^o^;』
勢い余ってがんばって
我先にと急ぐチビが運ぶ
バケツの中の水は
汲んだときの半分ほどになっている。
。
『あーあ、
お墓に着いた時には
もう、なかとじゃなかと(;^_^A。』
と、私。
小高い山のてっぺんにある
ふる里長崎のお墓参りのワンシーン。
ふもとにある
お堂から
水をバケツに汲んで
一歩一歩階段を登っていく。
この作業がなかなかの重労働で、
大変(;・д・)。
だって、坂と階段の街だもの。
気の遠くなりそうな階段の数と
ジリジリと照りつける真夏の太陽。
だけど、これが、できると
子どもも
なんだかもう一人前で
大人達はみんなたいそう褒めてくれる。
それが嬉しくて
つい、張り切ってしまう、、、。
我が家に産まれた子ども達の
ちっぽけなステイタス。
墓についたときには
やっぱり水は
かなり減っているのだけれど、
それでも、大人達みんなで
チビを褒めちぎる。
『偉かったねぇ。すごかぁ。
こんげん大きくなって、
ご先祖さまも
喜んでおられるよ(^_-)(^^ )』。
そういって、後からゆっくり
追いついた父がチビの頭をなでる。
いとこの子ども達も一緒になって
みんなで
汗だくになって
掃いて、水を変え、新しいお花を供えた。最後は長崎特有の竹線香に、
火をつける。
『ママ、どうやって線香に
火をつけるん?』
『線香が入っていた紙袋を捻って、、、
そして、
火がつくには
何が必要だったかな?、、、
( ^^)(・ω・)』
『あ!酸素!(^o^)』
『そうや。だからこうやって、、、』
初めて線香に火をつける役に当たった
チビの横顔が、なんだか
逞しく凛々しく見えた。
『母ちゃん、ただいま。
かえってきたばい。今日はね、チビが上まで水を運んでくれたとよ。。』
と、言って手を合わす私。
眼下に見える街の風景は
昔とあまりかわらない。
だからこそ
ここにいるもの達が
年をとったことが、
ありありと見せつけられ
そして新しい生命のエネルギーを感じ取ることができるのだ。
この場所にいなくなったもの
この場所に新しく迎えられたもの。
そんなことを考えながら
ぼぉーと、
長崎の街を見つめていたら
ヒラヒラと、アゲハ蝶。
ありがとう。会いに来てくれたんだ。
かあちゃん、蝶になって
会いたい人に
会えましたか?
。
Posted by cion at 00:32│Comments(2)
│記憶の星座
この記事へのコメント
まーしゃさんの文章がすごいのは、何も押し付けることなく、すーと心に入ってくる感じがするからです。
家族の暖かさ、子供の素直な感じ。
大切なものはなんなのか。
忘れてはいけないものはなんなのか。
職場の昼休みやのに、涙腺にくる。
記憶の星座からいつも?楽しみに拝見してます。
いつもありがとうございます。
家族の暖かさ、子供の素直な感じ。
大切なものはなんなのか。
忘れてはいけないものはなんなのか。
職場の昼休みやのに、涙腺にくる。
記憶の星座からいつも?楽しみに拝見してます。
いつもありがとうございます。
Posted by kazu at 2014年08月20日 12:32
kazu様
なんとあたたかいコメント
ありがとうございます。
皆様の暮らしの隙間にちょこっと入れるだけで、ありがたく嬉しい(〃▽〃)
なんとあたたかいコメント
ありがとうございます。
皆様の暮らしの隙間にちょこっと入れるだけで、ありがたく嬉しい(〃▽〃)
Posted by cion
at 2014年08月20日 19:44

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